heart and cold~私には貴方だけ~【完】
ーふたつー
───…
すぐそこにあった薄暗い空き教室。
多分空き教室…
目の前にははるき君の顔のアップで見通しが悪く
背中には硬い壁があって動けない為
ハッキリとここがどこなのかがわからない。
「せっかくいい雰囲気だったのに…」
ドキッ…
拗ねたような態度が可愛くて胸が高鳴る。
見過ぎては心臓に負担がかかると思い出し、俯いて目をそらした。
「璃花、こっちを見て?」
難易度の高い要求は困るんですが。
「見たらどうする気?」
俯いたまま様子を窺うことにした。