heart and cold~私には貴方だけ~【完】
「キスする。」
気づけばあたしの顎にはるき君の手が添えられて
グイッといきなり力を入れられて、前を向かされる。
「そんな直球に言わないでよ…」
真顔もついに崩されて、頬が熱くなるのを感じた。
「聞いてきたから答えただけ。」
チュッとリップ音が響いた。
「ヒャッ」
頬がくすぐったくてつい色気のない声が出る。
「璃花が可愛くて、」
そう言って、頬のキスした辺りを優しく親指の腹で撫でながら
妖艶に微笑んだ。