heart and cold~私には貴方だけ~【完】
気づいたら、ぼーっとしながらぐるぐる考えていた。
そして左頬に感じるくすぐったくて温かい手。
はるき君が頬に触れている。
何も話さず、強い眼差しでじっと見つめながら、頬を撫でてくる。
心臓がギューってなって、顔がどんどん熱くなっていく…
「…璃花、顔赤い」
「あか…くなんか…」
強く言う余裕なんてない。
ボッと熱さが増した頬に、まだ手を触れているはるき君はふと口の端を上げて目を細めた。
「璃花…好きだ。」
頬に添えられていた手は、いつの間にかあたしの顔を固定して
ゆっくり、整った顔が近づいてくる
彼の前髪があたしの前髪に触れてくすぐったくなったとき