heart and cold~私には貴方だけ~【完】
「…ところで2人って、どうなの?」
不意に空気ががらっと変わった。
長野さんに、言わなくてはいけないことだろうか…
むやみに人に言いたくない。
「…実は「ただの友達!家がすこーしだけ近くて、たまに途中まで一緒になるくらいです!」
とっさに口を開けばはるき君と同時で、彼の言葉を遮る形になった。
はるき君は言ってもいいと、思っているの?
はるき君に限って都合の悪いことは言わないと思うけれど…
一気に言ったあまり、長野さんが固まっている。
はるき君が「え?」って顔をしてあたしを見つめる。
──ひょっとすると、言おうと思ったのかしら。
「………そうなんだ?」
長野さんから、間抜けな返答がきた。