heart and cold~私には貴方だけ~【完】
────放課後になった。
2人とは、昼休み以来話すことがなかった。
聞くのが怖かった。
昼休みの後に帰ってきた長野さんは、どこか沈んだ顔をしていて、深刻そうだったから。
はるき君を見たとき、彼は頷いていたからきっとあたしの発言を訂正してきちんと説明してくれたとは思う。
だからこそもしはるき君がきちんと説明したなら、彼女は失恋したことになる…
期待させてしまった後にそれを裏切るなんて、とっさとはいえ、軽率な嘘を言ってしまったことへの罪悪感が湧く。
昼休みのあたしの「ごめんなさい。」は、今の彼女なら意味がわかっただろう。
本当にごめんなさい。