heart and cold~私には貴方だけ~【完】
声を殺して泣いて、顔がぐちゃぐちゃになった頃
本当はまだまだ泣き足りないけど、涙を無理やり引っ込めて家に帰ることにした。
空を見上げれば
雲がオレンジ色の光に重なって、見ていて虚しくなるほど美しいオレンジ色から白へのグラデーションが出来ている。
夏はこれからだというのに、オレンジ色はギラギラとしているようにも見えた。
「はぁ―――…」
あたしの幸せはもう無いと言うかの様に、深いため息が出る。
そっか、はるき君はあたしの幸せなんだ…
どれだけはるき君はあたしの中に入り込んでいるの?
隣にいないと不安だよ…