heart and cold~私には貴方だけ~【完】





叫ぶことも泣くこともできないでうなだれている彼女は、黙って感情と葛藤しているんだとすぐ分かった。



…俺に似てるから



そんな細い肩を、優しく包み込んでやりたいと思った。



今まで感じたことのない感情…



しかし、俺が手を差し伸べて彼女は喜ぶだろうか?



弱っている姿を見られたくないだろう。



なにせ俺に似ている彼女の気持ちは手に取るように分かる。



…でも放っておきたくなかった。



声をかけた彼女は、俺の言葉に凄く驚いてるみたいだった…





< 58 / 346 >

この作品をシェア

pagetop