heart and cold~私には貴方だけ~【完】
「夏目さん?」
男子の声…
彼じゃない…
いや、彼なんかどうでもいい。
「体調でも悪いの?」
誰だって優しいわよ。
上履きには『上村』と書いてある。
同じクラスだった上村君だった。
興味はないけど、なかなかイケメンで性格もいいとか。
でも、上村君を前にしてもはるき君が頭をよぎる…
やめてっ!
はるき君と関わってはいけないの!
無理やり頭の中を空っぽにして
「上村君…」
名前を呼んだ。
大丈夫。
上村君だってはるき君だって同じものよ。