猫かぶりの年下くん
その日の夜━


♪~♪~


あっ…電話だ…。


『着信:高城幹斗』


み…幹斗だ…!


「もしもし!」


「茜?今大丈夫?」


「うん♪」


幹斗から電話とか初めてかも…。


「あさっての日曜なんだけど…暇?」


日曜…?


「…暇だよ?」


「どっか行かない?もちろん2人で!」


は…初デートだ…!


「行く!絶対行く!」


あたしは部屋中に響く声で言った。


「あははっ!じゃあ、駅前に10時な!」


あたしは手帳に『駅前10時』と記入した。


「わかった!」


「じゃあな…!」


「うん♪幹斗ばいばい!」


こうして電話は切れた。


幹斗とデートかぁ!


何着ていこうかな~♪


ガチャ━


浮かれていると、あたしの部屋のドアが開いた。


え…?


「りょ…涼…。」


なんで涼がいるの!?


「茜ちゃん?幹斗って…誰?」


涼…もしかして…


「電話…聞いてたの…?」


「僕はただ茜ちゃんの部屋に来ただけだよ。そしたら茜ちゃんが電話してたから、廊下で待ってたの。」


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