嘘吐きなその唇で
*危険度 1
『(あー、疲れた)』
私は靴を足の一振りで脱ぎ捨て、
『(うわー、真っ暗。電気、電気……)』
手探りでリビングの電気をつけた。
煌々たる明かりが、最低限度の物しか置いていない殺風景な部屋を照らす。
そして、先程買ってきたミネラルウォーターとコンビニ弁当、サラダの入ったビニール袋をテーブルの上に置いた。
『(それにしても、今日のバイトはハードだった)』
私はのろのろと制服を脱ぎ、ハンガーにかける。
『(さて、風呂にするか、ご飯にするか)』
悩まなくても、結局はご飯にするんだけどね 。