嘘吐きなその唇で
何でいつもこうなるのかな?
空気が読めない浮世離れした男が、私の食事タイムを見事に妨げてくれる。
極め付きには、煙草と酒の混ざった悪臭をこの部屋にわざわざ運んできてくれてね……。
ほんと、いい迷惑なんだけどっ!
私は相手を確認せずに、ドアの鍵を開ける。
そして、
「うおっ!」
ドアを開けたと同時に相手の腕を引いて、中に引きずり込ませた。
「――っ!いってぇー……」
フローリングで尻もちをついている男を見下ろして言った。