嘘吐きなその唇で
そして、こよなく愛しているのが、美味い煙草と美味い酒。
煙草に関しては、本人曰く刻み煙草をキセルで吸う方法が一番美味いらしい。
どうでもいい話なんだけどね……。
とにかく、私は昔から身体に染み付くような匂いが嫌いな為、朝比奈さんには『この部屋では、煙草を吸うな。酒も飲むな』というルールにのっとってもらっている。
まぁ、この男の着物に匂いが染み付いているから、あまり意味がない……。
てか、結局は平然とした顔で煙草を吸うんだけどね!
私は再びへっぴり腰でテーブルの際にあぐらをかく。
『(一刻も早く、ご飯を胃の中に――…)』