勇者34歳
そして奇妙なパーティが完成した。

イルル(侍:元織工職人)
リーヴェ(遊び人?:元織工職人)
ツキヨ(治癒士:元無職)



3人をぞろぞろと連れて
城の近くにある本社へ行く。

「話は聞いたよ!行っておいでよ!」

胡散臭い無能上司の笑顔。

「大丈夫ぽこぽん君ならなんとかできるさ。」

言葉が軽いですね、役員さん。

そのとき、城からの使者が勝手に扉を開けて
役員室に入ってくる。

「この度ぽこぽん様に勇者の印が現れましたのでぽこぽん様はこの会社を辞めていただくことに…。」

「ええ承知しておりますとも!」

「少ないですがぽこぽん様が抜けるにあたって損失補填を…。」

使者は言葉の途中で
運んできたでっかい箱を開ける。

中に入っていたのは大量の金貨。

「なんだこれ?俺は国に売られるってことか?」

「そっ…そそそそんなこと、ななな…ないない…よ!」

挙動不審になる役員。

「わかりやすく申し上げますと、そのとおりです。ぽこぽん様。」

オブラートに包むという表現を知らない使者のようだ。



「くっそこんな会社っ!
や め て や る 〜 ッ !」

俺の絶叫は本社中に響き渡った。
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