勇者34歳
…。

……。

なんかケツが冷たくて目が覚めた。

湯船に浸かったまま寝落ちしたようだ。
疲れてたのだろうか…?

バカなことを考えた。
疲れてないわけがない。

今日は休憩するか…。

冷たくなった湯船から上がる。

こりゃ風邪引きコースかな。

錬金術師をやっていたときも
会社に散々こき使われたけど

勇者になったらなったで
ブラック企業もびっくりなくらい
色んなことをやらされる。

服を着て部屋に入ると

「長い風呂だったな。」

リーヴェがだるそうに俺に言った。

「次はイルルだったな。」

きゅぽん。
ずずずずずずぎゅー。

あれ?
変な音するぞ?

風呂場を見ると
イルルが風呂桶の栓を抜いていた。

「ちょ、おま、俺が入った風呂は汚いってか!?オマエは思春期の娘か?!」

「あんな水風呂入れるかコノヤロー!」

…。

…そうでした。てへぺろ。

「てへぺろじゃねーよ!」

怒濤の一週間を過ごして
なお元気が有り余ってるようにしか見えない。

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