勇者34歳
「というわけでだな、レグナに重要ミッションを与えるっ!」
イルルよ、起きたばかりでよくそんなにシャウトできるな…。
「重要とまで言われるとプレッシャーですね…。」
レグナくんが珍しく弱気だ。
「木綿布買ってこい。」
「それっていわゆる使いパシりですよね?!」
「何言ってんだ?俺は重要ミッションと言ったはずだが?」
イルルは偉そうに言葉を続ける。
「真っ白とキナリだけは避けてくれればいい。金はどうせシルティアが持つし。」
それはそうなんだが
何故白っぽい色を避ける?
「防具ならだいたい血で汚れるからな。白は汚れが目立つからダメだ。」
イルルが勝手に答えてくれた。
「そうだな。作ってる最中も汚れやすいし…。」
リーヴェがイルルを援護。
「シルティア王国のお金なのにいいんですか?」
レグナくんって天使のわりに
人間界の仕組みに詳しいよな。
「防具作る金もけちるなら魔王討伐をやめるだけだ。」
それもそうだな…。
「で、ぽこぽんは防具を強化する聖水を作るか、教会からもらってくるかしてくれ。」
「ほいほい。」
もらってくるほうが現実的だな…。
「リーヴェは俺と型紙作成。」
「おけ。」
ニヤニヤしながらリーヴェが応じる。
「わかったなら散れ!ナタの誕生日は明日だ。明日は待ってくれないぞ。」
そのとおりなんだが
イルルの人使いの荒さは
恐ろしく的確だな…。
前世は
さぞかし優秀な司令官だったに違いない。
(そもそも前世とか信じてないけど。)
俺はイルルが目覚めて嬉しい反面、
複雑な気分になりながら病室を出た。
ナターシャさんの誕生日まであと12時間くらい。
確かにナターシャさんの誕生日は
待ってくれないな。
イルルよ、起きたばかりでよくそんなにシャウトできるな…。
「重要とまで言われるとプレッシャーですね…。」
レグナくんが珍しく弱気だ。
「木綿布買ってこい。」
「それっていわゆる使いパシりですよね?!」
「何言ってんだ?俺は重要ミッションと言ったはずだが?」
イルルは偉そうに言葉を続ける。
「真っ白とキナリだけは避けてくれればいい。金はどうせシルティアが持つし。」
それはそうなんだが
何故白っぽい色を避ける?
「防具ならだいたい血で汚れるからな。白は汚れが目立つからダメだ。」
イルルが勝手に答えてくれた。
「そうだな。作ってる最中も汚れやすいし…。」
リーヴェがイルルを援護。
「シルティア王国のお金なのにいいんですか?」
レグナくんって天使のわりに
人間界の仕組みに詳しいよな。
「防具作る金もけちるなら魔王討伐をやめるだけだ。」
それもそうだな…。
「で、ぽこぽんは防具を強化する聖水を作るか、教会からもらってくるかしてくれ。」
「ほいほい。」
もらってくるほうが現実的だな…。
「リーヴェは俺と型紙作成。」
「おけ。」
ニヤニヤしながらリーヴェが応じる。
「わかったなら散れ!ナタの誕生日は明日だ。明日は待ってくれないぞ。」
そのとおりなんだが
イルルの人使いの荒さは
恐ろしく的確だな…。
前世は
さぞかし優秀な司令官だったに違いない。
(そもそも前世とか信じてないけど。)
俺はイルルが目覚めて嬉しい反面、
複雑な気分になりながら病室を出た。
ナターシャさんの誕生日まであと12時間くらい。
確かにナターシャさんの誕生日は
待ってくれないな。