♡祐雫の初恋♡
「そういえば、嬢は、知らないが母上は存じておる。
随分前だが、千子が晩餐会で体調を崩した時に
介抱してもろうてな」
「さようでございました。
母上さまは、ほんに慈悲深いお方でございました。
手を握ってくださって、とてもよくしていただきました。
あの方のお嬢さまでしたら、
お優しいお嬢さまでございましょう」
千子は、祐里が介抱してくれた様子を思い出して、
ほんのりとした気分に浸った。