♡祐雫の初恋♡
「お待たせいたしました。
さぁ、どうぞ、お召し上がりくださいませ。
ほんに可愛らしい森の妖精のようなお嬢さまでございますね。
お召しものが、とてもよくお似合いでございます。
坊ちゃまは、森の静けさに少々退屈されてございましたので、
お嬢さまにお越しいただけてよろしゅうございました」
詩乃は、冷たい紅茶と牛乳寒(ぎゅうにゅうかん)を円卓に並べて、
祐雫に微笑みかけた。
「突然お邪魔をいたしまして申し訳ございません。
お褒めいただいてありがとうございます」
祐雫は、立ち上がって、詩乃に会釈を返し、
自分には似合わないと気にしていたワンピースを
同性の詩乃に褒められて安堵する。