♡祐雫の初恋♡
「あちらのきらきらしてございますのは、海にございますね。
宝石のように輝いて美しゅうございます。
祐雫は、世界中の財宝を手にいたした気分でございます」
慶志朗は、祐雫の伸びやかな態度に満足していた。
風に身を任せる祐雫は、さらに美しく感じられる。
祐雫が日焼けを気にせず、
太陽の下で明るく輝いている様子に好感を持ち、
祐雫が取り繕わずに、何時でも祐雫らしくあってほしいと願う。
慶志朗は、祐雫とともに、
手摺りから身を乗り出して、涼風に吹かれる。
二人の時間は、ゆるやかに流れていた。