♡祐雫の初恋♡

「ええ。

 父上さまが都の学校にいらっしゃった時は、

 悲しゅうて涙が止まりませんでした。


 休暇で帰られて、

 再び都にお戻りになられる時は、

 尚更淋しゅうございました。


 今想い出しますと懐かしい限りでございますが……


 ほんにその時は、お慕いする父上さまのことで、

 胸がいっぱいになり、淋しさに押し潰されそうでございました」


 祐里は、若かりし頃の光祐への想いを胸に蘇らせていた。




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