♡祐雫の初恋♡

 窓の外からは、優祐が里桜を裏庭へと

 遊びに連れ出す楽しげな声が聞こえてきた。



「もうすぐ、昼食でございますので、

 その前に優祐さんや里桜さんとご一緒に

 屋外の空気を吸っていらっしゃいませ。

 ずっと、お部屋の中ばかりでございましたので、

 気分転換をしていらっしゃいませ」


 祐里は、祐雫に白い帽子を手渡す。


「はい、母上さま。行って参ります」


 祐雫は、元気を取り戻して、

 軽やかな足取りで、部屋を出て行った。

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