♡祐雫の初恋♡
「こちらを誕生日の贈りものとして包んでください」
何時までも熱いまなざしで、
慶志朗の消えた人混みを見つめて佇んでいる祐雫を背に、
優祐は、売り場係へ深緑地に薔薇色の格子の襟巻きを手渡した。
「リボンのお色は何色にいたしましょうか」
と問う売り場係に
「それでは、青色でお願います」
と、心優しい優祐は、ここは祐雫の好みの色を入れることにする。
祐雫は、青い封筒を胸に抱いて、
慶志朗との再会に胸が高鳴り、感動していた。