Shine*テニス部のあなたに恋をした
あたしは1人だけの教室で机に伏せながら泣いていた。
「…帆?…真帆?」
ピクッとあたしの体が動いた。
この声は、凪瑠ちゃん。
「どーしたの?」
あたしは顔を両手で覆いながら、少しずつ、話し出した。
「テル先輩と…別れてからもうすぐで1ヶ月になるんだけどさ…」
「うん」
「……未練がましいほどに、まだテル先輩が好きなの…」
「うん」
凪瑠ちゃんがあたしの前の席に座って、あたしの頭をやさしくなでた。
その凪瑠ちゃんの手が温かくて、もっと泣けてきた。
「もう1回だけ…、テル先輩とまたつきあいたいの…」
それが、あたしの本音。
絶対叶わないけど、そんな本音を凪瑠ちゃんに言ったら、なんだか心がスッと軽くなった気がした。