奏でる場所~SecretMelody~
――――――――――


拓斗の診察を終え、結果拓斗は全治2週間で松葉杖になった。



「はぁー…こんな姿見たら、宙、きっと怒るで…?」



「あぁ、たぶんな。でも、あのままだと負けてたし。不可抗力というか、なんというか…」



ほんま、やってくれますなー拓斗は。



カッコよすぎやろ。



俺達は宙の部屋に向かうと勢いよく扉を開けた。



ガラッ――



「宙ー!!拓斗、勝ったでー!」



「あっ!!ハルくん、たっくん、奏~♡」



よかった、宙、元気そうで。




「宙…!俺、勝ったよ。ダブルハットトリック決めて来た。」



「え!?ダブルハットトリック!!?すごいじゃんっ!さすが拓斗だねっ!」



「あ、宙!ムービ見るか?」



「うん!!でも、その前に。拓斗のその足…何!?」



……



…来たか…w



「えっと…これは、その…。不可抗力というか…」



あーあ…拓斗、たじたじー。



「ま、ムービー見てみ!!」



―――――――――――――――――



「ふーん…。でこうなったと?」



「はい…。」



ムービーを見終わり、宙はボタンをプチプチいじっている。



さぁ!怒るか!?



―――――ぎゅっ



いきなり拓斗を抱きしめた宙。



「…え?」



「…頑張ったんだね、拓斗。無理させてごめんなさい。あたしのために…ありがとうね。」



「宙…じゃあ…。」



「うん。あたし拓斗が、だーい好き。だからね、ずっとあたしの側に居てくれないかな?」



「…当たり前だっ…俺から離れるなよ。」



「うん///」



…よかったな、宙、拓斗。



運命の2人…か…。



奇跡じゃなくて、必然。



…いいな、そういうの。



「奏…。俺ら邪魔やし出よっか。」



「うん。そーだな!」


< 139 / 233 >

この作品をシェア

pagetop