奏でる場所~SecretMelody~
「ヒュー…ヒュー…」



はぁ…やっと治まった。しんど…。



「陽輝、大丈夫か…?」



先生が俺の近くで尋ねてくる。



「まぁ…なん、とか…。」



「ベット貸すから吸入しとけ。岩波さんの隣あいてるで?」



「うー…。でも、宙の…隣って…外科ちゃうん?」



「まだ、入院してへんから大丈夫や。まぁ、吸入終わったら検査するけど。」




「…へーい。」




俺は車いすの乗せられて、宮原さんに連れて行ってもらった。



そして、吸入をセットしてもらい、宙の隣のベットにこしかける。



「じゃ、吸入が終わったらナースコールしてね?」



そう言い残し、宮原さんは出て行った。



「――ハルくん、大丈夫?」



宙、寝てるかと思ってたw



「うん…なんとか…。」



「どーしたの?急に。また、酷い発作なんて…。」



「それは…。」



休憩所だけは…まだ、いかれへん。



たとえ違う病院でも。



形とか、似てるからかな?



今でもハッキリと思いだせる。



…ははっ



もう一年も経ってるのに…な。
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