奏でる場所~SecretMelody~
―――ガラッ



そこにタイミングよく噂をしていた人が入ってきた。



「ハルちん様…。大丈夫ですかっっ!?」



―――まじか。



あーなるほど。



だから、奏が顔をしかめたんやな。



「ごめん、陽輝。帰れって言ったんだけど…。行きたいって聞かなくて…。」



まさかの光山が、俺の病室に…。



まぁ…、いっか。



「えーよ、えーよ。俺めっちゃ暇やし!!いつでも来いや!」



病人にとっては誰でも見舞いは嬉しいものだ。



―――――多分。



「キャーー!!分かりました!今度は陽輝様ファンクラブの子達と一緒に来ますねっっ!」



ファンクラブ…。



そんなんあったんや…汗



てゆうか、そんな大勢で来れれても困るし…。



えとね。



ここ一応病院ね。



静かにしましょうって怒られる場所ね。



「いや…。そんなには…、て、そーいえば、宙に謝ったんか?」



「ええっ!もちろんっ!慰謝料も払いましたわっ。それに奏様との約束ですしっ!!」



…ん?



今、さらっと「奏様」って言わんかった?



ま…まさか奏も…。



「「何で“奏様”…?」」



俺と奏の声がそろう。



「あれ?言ってませんでしたか?昨日から奏様のファンクラブも作ることになったんですよぉ♪」



わぉ…!!



「でも、何で急に奏なん?」



「だって、カッコいいじゃないですかぁー奏様♡サバサバしていて!!それに、こんなあたしなんかにも、ちゃんと怒ってくださって…///」



…すっごい態度の変わりようやな…。



俺と拓斗はニヤっとした顔で、奏の方を向き



「「どんまいです(笑)」」



と声をそろえた。



…奏の嫌そうな顔…w



「そんなぁ…(泣)」



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