奏でる場所~SecretMelody~

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「おばちゃん!今日はなー…カツ丼!!サービス楽しみにしてるでー!」




「はいよー!今日もイケメンやねー」




「ありがとうーー笑!食堂のご飯、激うまやでー!!もう、おばちゃん最高!」




「もー古田くんほんまにええ子やなぁ。うちの息子にしたいわー!!」




午後の授業を終え、今は寮で晩御飯の時間。




俺は、列に並びながら、大阪出身の食堂のおばちゃんと喋っている。





まぁ、最近の日課みたいな感じや笑




「あはは!ほんまにー?」




わーわーと盛り上がってきたところで、奏が声をかけてきた。





「なぁ、陽輝。」





「ん?」




「おばちゃんと話すのはいいけど、列からでないと…」




後ろを振り返ると、行列が出来ていた。





「あ、すんません…」




すっかり忘れてたわw




「ほら、いくぞ!陽輝。」




「え?あ、おう!おばちゃんほななー♪」




俺は奏の背中を追いかける。




そして、宙達が待つテーブルにつき、奏の前に座った。




するといきなり、宙が話しはじめた。




「ねぇ、奏とハルくん最近やたら仲良くない?」




うーん…確かに2人でおること増えた気もするな…




「宙達が遊園地つれていってくれたからだろ?なぁ、陽輝」




「おぅ!」




ちょっと事件も起こったけどな…w




「ていうかさー、また何処かに遊びに行きたいなー、俺。」




颯が急に口をはさみ、話を変える。




そういや、颯は遊園地で女子に追いかけられて全然遊べてないんやったな…




「いいねー!あたしも!!どこ行きたい?」




「今度は近場にいって、5人でプリクラとりたいぞ!」




奏が提案し、俺も賛成する。





「ええな!それ!高校生なって、新しい友達が出来たってことで。」




「だろ?奏、この五人好きだぞ!」




そういいながら、奏がニコッと微笑む。




ほんまに、反則やって。




その笑顔…





「俺も!絶対行こな?約束や!」






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この時は未来なんて、全く予想していなかった。




簡単に守れる約束なのに、こんなにも時間がかかってしまうだなんて。





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