きみに会える場所~空の上ホテル~
戻れない・・・・・・
私、確かに奈美ばあちゃんの悩みを解消できたと思う。だから、今までのパターンからして絶対に戻れるはず。

なのに、どうしてうまくいかないんだろう?

もう一回、回転扉をくぐってみる? ・・・・・・いや、やめとこう。戻れないってことは、それなりの原因があるはずなんだ。

その場でじっと考え込んでいると、サキさんが走ってきた。

「戻れないの?」

私はこくんとうなずいた。

その後ろからレイも来てくれた。ちょっとうれしい。

「まだ何かやるべきことがあるんじゃないのか?」

あ、アイコンタクトもできた。すごくうれしい。レイ、いつもと同じだ。長いまつげ、きりっとしたまなざし。だけど、今は少し私を気遣ってくれてる。私も、普通に話そう。

「うん。何かあるんだと思う。・・・・・・でも何が?」

三人で黙り込んでいると、カナタさんがぶつぶつつぶやきながら大またでやってきた。

「あー、困った困った」

サキさんとレイと私は、目を丸くした。レイの反応が一番早かった。

「お前か、原因は」

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