愛、SOUL
しかし、親父が帰ってくると
また一変。
俺をひどく可愛がり、
この子はいい子だ、と
褒めちぎられた。
俺が本当の事を
言わなかったのはなぜなのか。
この女の底の悪さに失望
していたのか。
親父が信じてくれるなどと
思わなかったからなのか。
俺はこの家でひとりだった。
そんな時ささえだったのは
ずっと好きだったその女の子。
いつも笑顔だったその子に
次第に惹かれるようになる。
そして中学に上がる。
その子も同じだったから
家できつくても学校では
笑っていられた。