イジワルな悪魔
その男の子は長身でモデル並みに整った


顔立ちで、ブラウンのサラサラの


髪が印象的なイケメンだった。


しばらくボーっと眺めていると



「邪魔だって言ってんだけど」


男の子が冷たく言い放った。


「ご、ごめんなさい!」


あたしが慌てて謝ると


男の子はとんでもない事を言った。


「もしかして、俺に見惚れてた?」


そう言う彼の顔は、なんだか自信に満ち溢れていた。


「っ…見惚れてなんかないです‼」


図星を突かれたあたしは、必死に否定した。



確かに見惚れてたけど、そんな事

恥ずかしくて言えるわけない!


「ふーん。あっそ」


男の子は興味なさそうにそう言うと


どこかへ行ってしまった。
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