イジワルな悪魔
あれから旅館に戻ってきたあたし達。
今は海に行くために部屋で支度をしている最中。
「ねえ亜柚、この水着ほんとに似合ってる?」
あたしはこの間亜柚に選んでもらった
水着を見せた。
「うん!すっごい似合ってるよ♪」
「…そうかな?」
「ほーら、もっと自信持ちなよ!実亜は可愛いんだから!」
美人の亜柚にそう言われると、嬉しい。
でも、やっぱり自信が持てない。
だって、好きな人の前で水着姿になるんだよ?
スタイル悪いとか、似合ってないとか思われたらどうしよう…。
さっきからそんな事ばかり考えてしまっている。
それに、これからあたしは……
冬夜に告白する。
昨日の夜、告白する決心をしたけど
やっぱりいざとなると、振られるんじゃないかって怖くなる。
不安で胸が押しつぶされそうになって
今すぐにでも逃げ出したいと思う自分がいる。