アンブレラ☂

私が少女に目を奪われた瞬間に

晴くんは傘を閉じて私の方を向いた。


「晴れたねっ!」


私はその言葉を聞いて時間を戻されたのかと

思った。自分の止まった時が又、動き始めた。


私が思わず晴くんの方を振り向くと

そこに晴くんの笑顔はなかった……。



「うそっ………晴くんっ………」


突然私の目の前から消えた彼。


空を見上げると綺麗な虹が広がっていた。
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