アンブレラ☂
私は驚いて、後ろを振り返った。
すると、そこには……
「雨森…さん?」
いつもと違う雰囲気の袴姿の
雨森アンが立っていた。
「何で私の屋敷にいるの。手を離して!!早く完成させなくちゃ、春涅さんに勝てない。」
「大丈夫よ…夕陽さん。一度落ち着いて?
もう描かなくても貴女の絵は完成する。」
雨森さんは不気味に笑っていた。
私は少し怖くなった。
「で…でもっ!!描かないと赤い傘も私も、
絵の中には足りないわ。お願い、離して…」