アンブレラ☂

アンちゃんが私に手を差し伸べる。


その手をとった瞬間、

急に雨がザァーッと降って、


この世界の何かが変わった気がした。


「ア…ン……ちゃん?」


私は不思議に思って彼女の方を向いた。

アンちゃんはそんな私を見て笑った。


「私も変わった能力を持ってるのよ。
だから星羅ちゃんと同じだよっ!」


そう言ってアンちゃんは私の席を離れて

雨の降りだした空に目を向けた。


「貴方はもう一人じゃない…」


アンちゃんがそう言って悲しい顔を私の方に

向けたときには私の席の回りにはクラスの

皆が集まっていた。


「アン……ちゃん……何を………何をしたのっ!」
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