アンブレラ☂


私が息を切らしながらアンちゃんに

近づいていく。


でもアンちゃんは私の方を振り返りもしない。


「お願いっ…元の世界に戻してっ…」


私は思わずアンちゃんの浴衣の裾を掴む。


すると、アンちゃんは私の方を振り返って

小さく嫌な笑みを溢した。


「何て我が儘な子なの………」


「えっ……?」


「貴方が望んだものをあげたのよ?
願いも全て叶うのよ?なのに今更何?」
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