籠の中
彼女は目を瞑っていた。その暗闇から魂を呼び戻すように。僕も目を瞑った。深い暗闇が僕を襲って来た。なぜかそこには妹がいた。なにかを必死に叫んでいる。だが、僕には聞こえないし、そんな必死な形相で何かを主張する妹を始めて見た気がした。さらにスクリーンが変わる。また妹だった。しゃがんでいた。骨を集めていた。なにかの骨だった。妹の後ろに僕が立っていた。僕は覗き込んだが妹が見せてくれないようだ。それでも無理に見た。それは人間の頭蓋骨だった。妹の声は聞こえない。でも口元がこう言っていた「だから見ないでって言ったのに」
それが終わった瞬間、妹が骨に姿を変え、ボロボロに崩れ去った。
それが終わった瞬間、妹が骨に姿を変え、ボロボロに崩れ去った。