籠の中
「ああ、そうだね」
 僕は妹に肩を預けた。
 妹が涙で濡れた僕の唇に口づけをした。
「お兄ちゃん。好きよ」
 妹の声が僕の頭の中でこだました。
< 171 / 203 >

この作品をシェア

pagetop