刺激を求めて
刺激
アルコールで熱くなった身体を冷ますように、夜風にあたりながら歩道をゆっくりと歩いていく。時間が遅いのもあって横切っていく車も少ない。

同窓会で食べて飲んで騒いだはいいけれど、少し飲みすぎてしまったのか、風にあたりながら帰りたくなった。

普段はそういう日があっても、夫が「早く帰ってこい」と煩いからタクシーで帰るけど、今日は出張でいないから時間を気にすることもない。

今日は自由だーなんて頬を緩ませながら歩いていると、後ろから走ってきた車が減速して私の横に並んだ。

深夜にこういうのは凄く気味が悪くて、その車から逃げるように歩調を速める。

だけどそれに合わせるように車も加速した。それと同時にウィーンと助手席側の窓が開いて――
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