逆らいたくない
「ちょっとさぁ、安西先輩」

畠山君の好奇に満ちた瞳が、更に残忍に細められる。

「足を開いてみて下さいよ」

「こっ、ここでっ?」

私の声が裏返る。

大勢の人が行き交う駅前の大通り。

誰に気付かれるか分からない。

「だ、誰かに見られたら…」

「いいじゃない」

畠山君の笑みは消えない。

「誰かに見られるかもしれない…そういうの、好きなんでしょ?」

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