禁断の壁
そのままさっきまで見ていた雑誌を手に取る。


「ちょっ!ダメだって!」


パラパラ捲って目を通しているお兄ちゃんの瞳はキラキラと輝いているように見えて。


「ふーん。愛ってこういうことに興味あるんだ?」

「……」


知られたくなかったから慌てて隠そうとしたのに。


「なあ、愛……俺が練習台になってやろうか?」

「えっ」

「だーかーらー、俺が教えてやるって」


お兄ちゃんはそう言ってベッドに腰かける私の隣に座ったけれど、お兄ちゃんが練習台?

いやいや、それはあり得ないでしょ。
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