Blue
授業が終わり放課後になった。
私はというと何故か気分が高かった。
それはきっと…

「じゃあ、下駄箱んとこで待ってるから」

「あ、うん」

きっと、橘くんと一緒に帰れるからだ。
私が帰る準備をしていると肩を叩かれた。

「…松岡くん?」

それは松岡くんだった。

「…まだ思い出してくれないの?」

「へ…?」

「修学旅行の帰りのバスで…海に…」

「みなみッ」

「た、橘くん、どうしたの!?」

「お前なぁ…」

そう言って、松岡くんに詰め寄る橘くんはなんだか怒っていた。

「…っ」

「…」

二人は何か話しているようだけど、私には聞こえなかった。

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