Blue
「ねぇ、二人とも何!?何話しているの?」

やがて振り返った橘くんは私の腕を掴むと、行こう、とだけ言って教室を出た。

そして、少し立ち止まって松岡くんの方を睨むと足早に去った。


「…みなみ」

校門まで来たところで、橘くんは歩くのを止めた。

「松岡には関わるな」

なんでそんなこと言うのかサッパリ分からない。
橘くんはどうしちゃったんだろう。

「じゃ、ごめん。オレ、用事があるから」

「えっ」

「また明日」

そう言って軽く手をあげると、さっさと行ってしまった。

…私、どうすればいいの?

それにさっき、松岡くんが言ってた言葉

『修学旅行の帰りのバス』

『海』

あの言葉なんかひっかかるんだよね。

私はモヤモヤした気分のまま家に帰った。
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