Blue
「…み、…なみ、みなみ…みなみ!!」

「えっ、あゆちゃん?」

「どうしたの?なんだか、うなされてたみたいだけど…」

辺りを見回すと、私以外に座っている人はいない。登校してきたばかりの人達で騒がしい教室内だった。
どうやら登校してきてすぐに寝てしまったらしい。

「あ、そうそう!それより今日駅前に新しくカフェがオープンしたんだってー!今日の放課後行かない?」

あゆちゃんは少しパーマをかけたツインテールを、揺らして身を乗り出した。

その瞬間、苺の甘い香りがする。
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