平成白雪姫
横から聞こえた声。


誰に言っているのかわからなかった。


左肩に受けた衝撃に思わず目を閉じて。


何もかもがスローモーションに動き、視界がぐるぐる回った。


「きゃー」


誰かの悲鳴に目を開ければ、 目の前は床。


そして、バスケットボールがコロコロ転がっていた。


あぁ、あのボールが当たったんだ。


「ごめん!大丈夫!?」


起き上がって声の持ち主を見つければ、それはダークブラウンのさらさらな髪に、整った顔。


う、わぁ…


初めてこんな近くで見た。

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