初恋




「あ、私はA高校の一年の冴木彰子です」



「え、じゃあ16歳?」



「はい・・・」



「偉いね、そんな年からアルバイトしてさ」



「そんな・・・こと」



こうやって話してる事が信じられなかった



夢見てるみたいで



「お腹空いたなー」



「あー確かに」



「食べてく?」



「え?」



「俺、奢るよ、傘貸してもらったお礼」



「そんな、いいですよ」



「俺がよくない」



そう言って彼は私の腕を握った




「行こう、まだ門限大丈夫だよね?」



「はい・・・」



期待しちゃいけないって分かってる




でも・・・少しでも一緒にいたい



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