背伸び恋愛日記
綺麗な黄色のハンカチを差し出す優しい先輩。
泣きやんだ頃にオムライスがテーブルに運ばれて、
少しずつ口に運んだ。
それを心配そうに、
あたしのペースに合わせて先輩もオムライスを食べる。
食べ終わって少しゆっくりとしたあと、
先輩はあたしの分までお金を払って、
あたしの手をつかんで外に出た。
「いい天気だね~」
そんな呑気なことを言いながら。
駅までおしゃべりしながら歩いて、
電車に乗って街に出て、
雑貨屋さん、洋服屋さん、靴屋さん、いろんなところへ寄った。
”息抜き”なんてそんな言葉でくくってはいけないと思うほど、
楽しくて、久々に心から笑った。
久々に、会長さん以外の人のことを考えた。