背伸び恋愛日記
カフェに着くまでに何回か逆ナンされた。
カフェに着いてからも、
ご一緒していいですかだの、
連絡先教えてくださいだの。
「大事な人と待ちあわせしてるんだ。」
笑顔でそう言えば、
渋々とはいえ女の子たちは諦めていった。
10時40分。
待ちあわせには遅刻が多い俺にしては、
かなりの上出来。
いつもと違うひなちゃんが見たい、
なんていじわるを言った。
今日は俺とのデートを楽しんでほしいから。
俺のためにおしゃれをしてほしいから。
出会ったばかりの後輩に、
よくわからない感情。
それでも、心地の悪いものではなかった。