背伸び恋愛日記
「わかるよ。
…俺もひなちゃんといると心地いいし、
お前の好きな人が、俺にとっても大切な人だからな。」
新と目が合う。
…ごめん、ひなちゃん。
ひなちゃんは望んでいなかったはずだ。
新が自分の気持ちに気づくことに。
それはひなちゃんを苦しめるものだから。
「…俺はリオが好きなんだよ。」
新の口から出た言葉。
予想通りの言葉。
だけど、それは俺の好きな人にとっては絶望的な言葉。
…気づいたら、ひなちゃんは
俺にとって大事な人になっていた。
弱々しいその体を守ってあげたい。
…入学式の日、
桜の花びらとともに輝くひなちゃんを見たときから、
きっと俺は…。