背伸び恋愛日記
会長さんは自分のデスクに散乱した
文具やプリントを手際よく片付け始めた。
あたしが普段使うテーブルの上は、
涼平先輩が片付けてくれたのか綺麗だった。
ソファに乗った自分の荷物を手に取る。
時計は7時半をさしていた。
「…雛音。」
ふと声を呼ばれる。
そんなことにも過敏に反応する自分が憎い。
「どうされました?」
なるべく笑顔で、
言ったつもり…。
「どうしてあんなことを聞いたんだ?」
どうして…。
自分でもわからない。
答えはあたしにとって最悪なものなのに。