背伸び恋愛日記
「知ってます…。
先輩は、先輩のままでいいんです。
自分に素直になりましょう。」
気づいたら先輩を抱きしめていた。
背の高い先輩の胸にあたしは顔を埋めて。
…振り向いてくれないのなら、
あたしは彼を幸せにできない。
それでも、幸せでいてほしいから…。
あたしは先輩を全力で支えたい。
ぎゅっと、先輩の腕に力が入って、
さらに密着した。
涙は先輩の制服が吸ってしまう。
ぽんぽんと頭をなでる行為は、
本当はあの人にしたかったのかもしれない。
それでもいいと、あたしは思った。
代わりでもかまわない…。
だから、そばにいさせてください。