背伸び恋愛日記
Chapter3.5
「…先輩。付き合ってください。」
真剣な表情。
生徒会に入ると言ったときと同じような、
意思を持ったその瞳は、
俺をとらえて離さなかった。
リオがすき。
そう気づいた自分は、
なんとなく冷静で納得していて気味が悪かった。
雛音が気になることに罪悪感を感じたのも、
雛音を素直に好きと思うことができなかったのも、
すべて納得がいく。
雛音の気持ちはわからなかった。
俺への同情なのか、
ただ単に放っておけないのか。
それとも、俺のことが好きなのか。
ただ、俺を包み込む小さな身体は、
俺を心から安心させてくれるものだった。